一般投票およびアワード選考委員会最終選考を経て、第6回自由報道協会賞は「Voice of FUKUSHIMA」に決まりました。
【選考理由】
「Voice of FUKUSHIMA」は一般社団法人ヴォイスオブフクシマが運営するラジオ番組です。2012年1月のスタートから、福島の声は一色でないということを世界に発信するべく活動を続け、番組はまもなく200回を迎えます。例えば、震災・原発事故直後は「避難するしない」という両論の意見があり、原発に対しても賛成の人もいれば反対の人もいます。マスメディアを通じるとこうした多様性が失われ、一面的な報道になってしまう傾向があります。そのような中で、「Voice of FUKUSHIMA」は貴重な存在です。地元の人たちの生の声を淡々と伝えるという地道な活動を顕彰するため、今回の授賞となりました。
また、今回の選考ではHP上で発表した3作品のほか、週刊文春の「美智子さまが雅子さまを叱った」「レコード大賞を1億円で買った!」も候補にあがりましたが、編集部が辞退されたためノミネートされなかったという経緯がありました。これについて、週刊文春を候補作に推した選考委員の元木昌彦さんから、当事者が辞退しても賞に値するという判断があれば授賞があってもいいのではないかという意見が出されました。これについては、次回の検討課題にしたいと思います。元木さんはまた、推薦理由について、昨年の週刊文春といえば「ベッキー」報道ばかりが目立っていたが、推薦した2つの記事はとてつもないスクープであるにもかかわらず、他のメディアがタブーを恐れてまったく追わなかったため、注目度も評価も低くなっている。本来なら、ベッキーよりはるかにすごいスクープだと述べました。同席した選考委員の多くもこの意見に賛同したため、過程を残すことにしました。